この記事はpyspa Advent Calendar19日目の記事です。
このアドベントカレンダーに参加するのは久しぶりで、確認したら前回は2019年、なんともう5年前のことになる。改めて、この5年の間に起きたことを時系列順にまとめると以下のようになった。
普通二輪免許を取った
50歳になった
家族が脳梗塞を起こした
釣りを始めた
父親が死んだ
こうやって並べてみると、なかなかな人生の曲がり角を迎えているのがよくわかる。
1は前回のエントリに書いたように50ccのカブに乗るようになり、原付1種でバイパスを走るのが怖くなってボアアップしようと普通二輪免許を取得した。結果として中型クラスのバイクを新たに(と言っても中古だが)購入して2台体制になっている。
高速に乗って出かけられることで、行動範囲も広がった。この秋も、ふらっと栃木の山奥に舞茸を買いに出かけ、そこからなんとなく山道に向かった結果、奥只見湖付近を通って新潟に抜けることになった。帰りは関越道をひた走り、結果500km超えとそこそこの距離のツーリングになった。
2だが、40歳になった時は、自分が何かのボーダーラインを超えてしまったような複雑な気持ちになったのを覚えている。50歳というのは何かの冗談にしか感じられない。もう数年経つけど今でも実感がまったくない。
pyspaのメンバーに「30代ではピーク性能が落ち、40代ではベース性能が落ちる」という話をしていたのだけれど、もはや性能を云々する段階ではなく、安定動作にさえ不安を感じるようになってきた。
個人的には3が一番大きな出来事だった。病名だけを書いたので驚かれる方も多いと思うが、実は奇跡的に軽症で済んで、目立った後遺症もなく、いまは元気に仕事もしている。脳梗塞で後遺症を残さず完治する割合は20%程度とのことなので、本当にラッキーだった。
自分自身は50歳になる少し前に筋トレを始めて、いまも簡単なスクワットやらダンベルトレーニングは続けている。飲酒量もずいぶん減らしたし、食べる量、内容などにも気を使うようにはしていたのだけど、まさか自分ではなく家族が、しかも突然に大病を煩うとは思ってもみなかった。
看病やら家のことはもちろんやっていたけれど、病状に対して何もできないというのは、精神的に結構堪えると言うことが良くわかった。
4は、5とも関連するのだけど、高齢の父親が入院して宿泊を伴う外出を控えていた時期に、気晴らしとして始めた。メインは近隣の河川でナマズをルアーで狙う釣りで、今のところ毎年釣り上げる数は伸びている。
また、釣りは経験がものを言う趣味だ。さらに対象となる魚種によってその内容は全く別の競技になると言ってもいい。今年は手テナガエビ釣りにもチャレンジしてみた。あまり手を広げすぎないように気をつけつつ、長く楽しめる趣味として続けて行きたい。
5は、自分の年齢を考えればいつかは起きることだと思っていた。既に書いたがもう何年も前から体調を崩して身体をうまく動かせなくなっていて、ある時に転倒、骨折して入院をし、そこからは坂を転がり落ちるように弱っていった。
晩年は好きなこともできずに苦痛ばかりであったろう事は想像に難くなく、亡くなった事については残念ではあるものの、苦しいだけの時間が終えられてよかったねという気持ちもある。
以上、一通り振り返ってみて、やはり自分が年を歳を取ったのだなと言うことを改めて痛感している。50歳を「半世紀」と言い換えてみると眩暈がしそうだ。
と、ここまでの内容を書くことは考えていたのだけど、なんだか暗い話になりそうだなと考えていたところ、行きつけのバーで1969年蒸留のコニャックを飲む機会があった。熟成50年のお酒だ。
大変素晴らしいお酒で、熟成感と深みがありつつもお酒としてはかなり元気のいい、飲み応えのある味わい。
僕より何歳か年上のマスターが「年代の割に若さを感じますよね」とコメントした後に「自分と同年代のボトルなんですが、こういうの飲むとまだまだ枯れてる場合じゃないって思いますよね」と続けた。ハッとして「そうですね」と答え、改めて「そうだよねえ」と思いながら、その日はお酒を堪能して帰途についた。
オチらしきものは特にない。ただ「(自分が老いつつあるという)現実を正しく認識した上で、できる範囲のことをする」という基本に立ち返るしかないんだろうなと思っている。
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